突然のふらつきと食欲の低下で来院されました 11歳のわんちゃんです。 白目と歯茎の粘膜が真っ白で、 血液検査では貧血が見られました。 エコー検査では 脾臓に直径6㎝程度の腫瘤(できもの)が見つかり、 お腹の中に液体が溜まっていました。 その液体を採取すると血液でした。 脾臓腫瘤の破裂が疑われたため、 すぐに開腹し脾臓の摘出を行いました。 病理検査の結果は「脾臓の過形成」(=良性)でした。 このように脾臓の腫瘤は脆いことが多いため、 良性、悪性どちらの場合でも ちょっとした衝撃で破裂し、 出血性ショックに陥ることがあります。 その場合、脾臓の出血を止めるために 緊急で脾臓摘出を行う必要があります。 このように出血性ショックに陥ると、 白目の部分や歯茎の粘膜がいつもより白いと感じたり、 急に元気がなくなったりします。 そのような場合は長時間様子を見ずに 動物病院を受診してくださいね。
【症例紹介ー脾臓の破裂】
2021年2月15日